家を建てるってことはとっても大変です。
ほとんどの人は大きな額のローンを組み、新居での生活のスタートは多大な借金生活のスタートと言っても過言ではありません。
でも、そうまでする価値が【マイホーム】を手にすることにはあるんだと思います。
そんな人たちをこれまでたくさん見てきました。
たくさんの家族のマイホーム造りのお手伝いをしてきました(まだまだ未熟者ですが・・・)。
お施主様とは本当、いろいろあります。
感謝もされますが、お叱りを受けることもあるし、いわゆるクレームに発展させてしまうこともしばしば。
でも大体は、「家を建ててくれてありがとう」という関係になります。
えー。
今回仕事中にも関わらず、何を書いているのかといいますと(お盆中で実は仕事があまりありません)。
先週、お施主様が亡くなられたんです。
ええ、そりゃあもうびっくりしました。
健康が自慢!みたいな方でしたから・・・。
筋肉のついた腕を見ながら、すごいなーと何度思ったことか。
この方とは本当にイロイロあって、エピソードなんてここには書ききれません。
まあ、クレーマーという風になってしまった方なんですけど。
引渡しの日までもめてました(^_^;)
引き渡し後もいろいろあったようです。
私と営業担当した彼も、「できればもう会いたくない、関わりたくない」ようになってしまってました。
そしてお引渡しから7ヶ月・・・。
先日その方の訃報を聞きました。
詳しい原因は聞けていませんが、1ヶ月半ほどの闘病の末だそうです。
まだ30代半ばですよ?
お子様もまだ2歳くらい。かわいいさかりのお嬢さんです。
入院してしまったので、多分新居には半年も住まなかったはず・・・。
ショックでした。
訃報を聞いたときは、言葉が詰まって何も喋れませんでした。
1年前の今頃は、新しいお家の打合せを夜遅くまでやっていたんです。
ああでもない、こうでもないって。
こだわりがある人で、私もそれを実現させようと足りない知識と経験を駆使して頑張ってました。
着工してからがいろいろあって、社長や部長を巻き込んで社内会議が開かれたり、冬の夜8時に現場に私ひとりで懐中電灯片手にその方と打合せをしたり・・・。
ああ、本当に書ききれない。
その方の言葉で一番印象に残った言葉が、今も繰り返します。
「自分は家族を守る為にやっている。家を建てることはもちろんだし、まゆみんさんや○○さん(担当者)にここまで言うのも家族を守る為なんです。そのためにはあなた達に恨まれても全然平気ですよ!」
『家を建てたあとで良かったね』
『不幸中の幸い』
と、誰もが言っていました。
確かにローンは全額返済されるので、住む家がなくなることはありません。
大きな経済負担がくることもないです。
でも。
大切な人のいない家に住むことって、結構つらい。
私はつらかった。
思い出がありすぎたから。
残された人は、哀しみと降りかかる現実と戦っていかなくちゃいけない。
今はこの方のご冥福を祈るのみです。
そして残されたご家族が、これからどうか強く生きていけますように。